【ACL分析】「最大注目」の蔚山戦で川崎フロンターレは「負けていない」【日韓対決1勝1分1敗の裏側(1)】の画像
川崎はJ1に集中する環境が整った。今度はホームで重い空気を振り払えるか 写真:中地拓也
 9月14日と15日に行われたAFCチャンピオンズリーグACL)ラウンド16の結果、東地区では韓国の3チームがベスト8入り。日本から残ったのは大邱(テグ)FCを破った名古屋グランパスのみとなった。

 今シーズンのACLは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響でオーストラリアのクラブが棄権し、中国勢は二軍を送り込んできたため、「日韓の争い」の様相を呈していたが、日本のクラブではガンバ大阪がグループステージで敗退。一方、韓国は4クラブがすべて勝ち残り、さらにラウンド16でも韓国優位が決定的となってしまった。

 もっとも、ラウンド16で日本と韓国の対決となった3試合は1勝1分1敗だった。また、韓国は3クラブが勝ち残ったものの“常勝軍団”の全北現代(チョンブクヒョンデ)モーターズはタイのパトゥム・ユナイテッドとホームで戦って1対1の引き分けに終わり、PK戦で辛くも勝利。2つのPK戦の結果によっては「韓国から1クラブのみ」という状況もありえたのであり、韓国としても薄氷の勝利だったわけだ。

 つまり、日韓両国の間に明らかな差があるわけではない。ただ、結果として日本が1クラブ、韓国が3クラブとなったことは事実である。では、両国の命運を分けたものとはいったい何だったのだろうか?

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4