■久保のライバルは?

 久保はおそらく、2列目の右サイドで起用されることが多くなるだろう。右サイドのライバルとなるのは、マジョルカの下部組織出身であるアントニオ・サンチェスだ。久保在籍時にはミランデスでプレーしていたが、昨季から復帰。昨季はスペイン2部で35試合3得点1アシストを記録。トップ下やセントラルミッドフィルダーでもプレーできるため、久保と共存する可能性も十分ある。

 昨季、マジョルカへ加入したジョルディ・ムブラも、主に右サイドでプレーする。久保のライバルとなり得る存在だ。昨季はスペイン2部で29試合1得点3アシストを記録した。バルセロナの下部組織出身でBチームでのプレー経験もある。スピードとテクニックが武器のウィンガーで、巧みなタッチからチャンスを作ることができる。

 さらにはアトレティコ・マドリードの下部組織出身でレンタル移籍から完全移籍に移行したアマト・エンディアイエも右ウィングでプレーできる。左ウィングが主戦場のエンディアイエは昨季マジョルカ で31試合に出場9得点1アシストを記録。非常に決定力のある選手だ。また、昨季途中にマジョルカへレンタルで加入したビクトル・モジェホは右ウィングやFWでもプレーできる。途中加入ながら、10試合で2得点を記録。アトレティコの下部組織出身でまだ20歳の逸材である。

■勝負の1年

 久保にとってはスペインでの2シーズンは納得のいくものではなかっただろう。それでも東京五輪2020で6試合3ゴールと活躍。今度はスペインで輝くことができるだろうか。親元であるレアルもそう長くは待ってくれないだろう。レアルでのプレーに向け、この1年が久保の勝負の年になるかもしれない。

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