■「メキシコは強い」「試合ごとにどんどん良くなってる」
後藤「前半の終盤もそうだけど、日本が一生懸命にプレスをかけても、メキシコは繋いじゃうもんね。やっぱりメキシコは強いよ。それに、後半途中でひとり少なくなっても、日本はボールが全然取れなかった。日本は完璧に勝ったけど、やっぱりメキシコのほうが強いよね」
大住「あのPKがなくて、イーブンな状況の中で後半を迎えていたら、違う試合になっていた気はする。だけどやっぱり、相手は来る、こっちは受ける、という状況になっちゃって、その状況を変え切るようなチームとしての意志が発揮できなかった。
別にチャンスをバンバン作って派手に攻める必要はないんだけど、ああいう試合をしてはいけない、ということは皆が分かっているはずなんだけど、それをどうすれば打開できるのか、どこで時間を作り、どこで落ち着かせるのか、そういったチームの成熟という点が足りなかった気がする」
後藤「2-0で、かつ相手がひとり少ないという有利な状況の中でも、相手はプレスをかけても、しっかりとボールを繋いでくるぞ、という場面で果たしてどうするか」
大住「おそらくそういう点についての反省や話し合い、あるいは監督からの働きかけとかはあったんだよ。それがフランス戦に繋がっていたんだと思う」
後藤「だから、相手が違うにしても、1試合ごとにグングンとチームが良くなっているのは間違いないね」
大住「成熟が足りなかった部分が、徐々に成熟していくのが、この大会。だから、よかったんじゃないかな」
―南アフリカ戦、メキシコ戦の2試合は、林大地が先発出場して、大いに働いていました。
後藤「林は今大会の救世主と言うか、大発見。ちなみに、なでしこジャパンのほうも、同じようにバックアップメンバーとして招集された林穂之香がいるんだよ」
大住「そっちも大活躍だもんね?」
後藤「そうそう。男子の19番の林と、女子の20番の林。この2人は大発見だよ」
大住「本当にそうだ」
後藤「トップであれだけ強いのなら、上手に育ってくれたら、彼が大迫勇也の後継者になってくれるかもしれない」