バルサは最後まで泣くばかり? 名門を襲う「裏切り」の夏(2)「差別発言」グリーズマンとデンベレ、総額330億円の「背信」の画像
バルサは栄光を取り戻すことができるのか 写真:原悦生

 世界的名門である、バルセロナが揺れている。震源地は遠く離れた極東の地、日本である。時間をも乗り越えて、衝撃波がスペインへと押し寄せた。

※その1はこちらから

 ウスマヌ・デンベレとアントワーヌ・グリーズマンが2019年にプレシーズンで訪れた日本で撮影した動画が拡散され、人種差別的であるとの指弾を受けた。2人は謝罪したが沈静化には程遠く、クラブの声明発表も、事態を収めるには至っていない。

 グリーズマンは「私は、どんな差別にも反対してきました。ここ数日、ある人たちが私を自分ではないように見せようとしています。私に対する非難には断固として反論し、日本の友人たちを怒らせてしまったら申し訳ないと思っています」と投稿し、さらなる炎上を招いた。

 バルセロナにとっては、さらなる問題を抱え込んだようなものだ。ただでさえ、この夏は大きな仕事が山積している。

 バルセロナは現在、多額の負債を抱えている。スペインでは、その額は11億ユーロ(約1430億円)と報じられているのだ。コロナ禍における無観客試合により入場料収入が入らないなど、大きなダメージを受けたバルセロナを「破産寸前」と指摘するメディアもある。

 事実、バルセロナはクラブの象徴とも言えるリオネル・メッシと、契約を結ぶことができずにいる。バルサとの契約が6月末で満了となったメッシは現在、どのクラブとも契約を結んでいないフリーの状態だ。ジョアン・ラポルタ会長はメッシとの契約延長の方向であると力説しているが、実行に移すことができていないのが現状だ。

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