■前も見えないスコールが発生!

 そんな厳しい状況を打開したのが、マテウスだ。ここまで4試合すべてに出場して2ゴールを挙げる名古屋の切り込み隊長が、左サイドからのクロスをゴール前で胸トラップ。左足で“ここしかない”というコースで強烈に叩き込んだのだ。

 このクロスは、一度相手選手に当たって軌道が変わったもの。そのため、マテウスに対峙する守備者が一瞬だけマテウスのマークから離れてしまった。16番は胸トラップしたボールを地面につけることなくダイレクトでシュートしたことで、その守備者が再び寄せてくる前に打つことができた。技術と判断力が光ったゴールだった。

 このゴールで解放されたように、名古屋は73分にもゴールを追加する。直後には前も見えないほどのスコールに見舞われており、芝はグチャグチャの状態で滑り出す選手もいるほどだった。マテウスのゴールがなければ、焦る気持ちの中で泥沼にハマる可能性もあった。

 最終的に3得点を奪い、無失点も継続した名古屋は首位を維持。2位の浦項に勝ち点差3をキープすることができた。J屈指の盾は、残り2戦もアジアにその堅守を見せつける。

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