【UEFA EURO2020 ラウンド16 フランスvsスイス 2021年6月28日(日本時間28:00キックオフ)】
リュカ・ディーニュと、ベンチには入ったもののリュカ・エルナンデスも怪我で欠いたフランスは左サイドバックの不在という緊急事態に陥っていた。
左サイドバックでのプレー経験があるプレスネル・キンペンベをセンターバックから動かす、左利きのセンターバックであるクレマン・ラングレを上がらないサイドバックとして配す、あるいは右サイドバックの選手に回ってもらう、など様々なプランBがある中、ディディエ・デシャン監督が選んだのはラングレを中央に配す3バックだった。
ラングレを中央に据えた3バックは昨年9月のネイションズリーグ、クロアチア戦でも行われている。しかしその時の左右はリュカ・エルナンデスとダヨ・ウパメカノ。キンペンベとラファエル・ヴァランと共に構成する3バックはぶっつけ本番以外の何ものでもなかった。バルセロナで普段から3バックを経験しているラングレだが、その時は左センターバックだ。
守備時はベンジャマン・パヴァールが右ウイングバックからサイドバックに落ちて4人で最終ラインを構成する形になり、その時は右からパヴァール、ヴァラン、ラングレ、キンペンベと見た目では問題のない並びになった。ボールがあるサイドにエンゴロ・カンテがサポートに入るというやり方も功を奏し、しばらくは不慣れな戦い方の中でも均衡を保っていた。