■後半から流れが変わった
そんな試合が動くことになったのは、耐え続ける形で0に抑えていたトルコが後半になって重心を前に傾けたからだった。
5人が揃った状態でイタリアの攻撃を防ぐことを第一とすることをやめたトルコに対し、バレッラとベラルディはそれぞれが本来使いたい内と外でプレーすることが可能になった。しかも、トルコが前に出てきたことでイタリアの攻撃そのものもスピードを出せるようになった。
すると53分、中央にぽっかりと空いたスペースでボールを受けたバレッラが右のベラルディに展開し、そこからのクロスがオウンゴールを誘発。内と外の関係が正常なものになったコンビは一気に主役の座に躍り出た。
リードを奪われたトルコは当然前半の5人でベタ引きする状態に戻るわけにはいかず、この先制点によって、耐えてドローという最も現実的だったパターンに向けて再度チームを修正することができなくなってしまった。