【UEFA EURO2020 開幕戦 グループA第1節 トルコvsイタリア 2021年6月11日(日本時間28:00キックオフ)】
現在のセリエAにおけるベストMFのニコロ・バレッラは、驚異的な運動量でフルタイムに渡って攻守に走り回り、特に攻撃で前にあるスペースを使い続けることでその存在感を増してきた。
しかしこの試合の前半は、トルコの守備とベラルディとの関係性からその良さが消えてしまった。
ボールを持たれると5レーンを埋めるように5枚が横一線に並んで守備をするトルコに対し、4-3-3のイタリアは攻めあぐねていた。
左はサイドバックのレオナルド・スピナッツォーラが上がってウイングとしてプレーすることで攻撃の形を見せようとしていたが、右はFWのドメニコ・ベラルディとMFのバレッラが使えるスペースが限られていたことで動きが重なってしまい、怖さを出すことができなかった。内側が埋まっていることで外を回ろうとするバレッラと、外側が埋まっていることで内に入ろうとするベラルディという関係は手詰まり感を象徴していた。