日本代表は11日、セルビア代表と親善試合を行う。この強豪を、オンラインで会見に臨んだ森保一監督は、日本代表の現在地を知るのに最適な相手だと表現した。
11日にはヨーロッパ各地で、昨夏から延期された欧州選手権が開幕する。その大会の出場権は逃したが、セルビア代表はスペインやイングランドでプレーする選手も擁する強豪だ。
今回の代表の活動では、ミャンマーに10対0、タジキスタンに4対1という点差が示すように、格下との対戦が続いた。「セルビアという強豪と試合できることを楽しみにしていますし、この戦いによって我々がまた世界で勝っていく基準を確かめられるということ、我々が今どれくらいできるかを測るには最高の対戦相手だと考えています」。森保監督は、この試合の意義深さをそう語った。
FIFAランクでもセルビアは、日本の28位を上回る25位に位置づけられている。森保監督はさらに「実際には25位以上の力を持っていると思う」と話し、対戦を楽しみにする。
確かに、得るものが多い試合となりそうだ。能力の高さを示すように、セルビアはフォーメーションも戦い方も使い分けを可能としている。森保監督によれば、今月のジャマイカ代表戦でセルビアは4-1-4-1と3バックのフォーメーションを併用し、4バックの際もアンカーが最終ラインに落ちるなど、試合の中でシステムを変化させていたという。
さらに、本来は3バックからのカウンターを得意とするが、ポゼッションを重視した遅い攻めに転ずることもできる。
「セルビアも我々との試合でいろいろチャレンジしてくるところはあると思いますので、相手が4バックで来ても3バックで来ても対応できるようにと、練習から選手たちには話しています。我々は基本的には4バックの形から、相手が4バックでも3バックでも柔軟に戦えることができるかを見ながら、状況によって形を変えることも考えたいと思います」
森保監督が求め続ける柔軟性が、この試合ではさらに必要になってくる。