絶対王者・川崎「最大の窮地」に追い込んだAC長野パルセイロ【天皇杯】2回戦 原悦生PHOTOギャラリー「サッカー遠近」の画像
6月9日の川崎フロンターレ対AC長野パルセイロ戦  撮影:原悦生(SONY α9Ⅱ使用)
6月9日の川崎フロンターレ対AC長野パルセイロ戦

 川崎の鬼木達監督も時計を気にせずにはいられなくなっていた。

 長野のGK田中謙吾が守るゴールマウスには何かバリアが張られている印象さえあった。田中は今季初出場だった。

 長野は前半42分に藤山智史がきれいなミドルシュートを決めて先制した。

 後半は、川崎がどうにかするだろうと思ったが、流れは変わらなかった。長野は持ちこたえて、夢のような勝利に、あと数分のところまで来ていた。

 ロスタイム、川崎は橘田健人がやっとゴールにかかった錠前をこじ開けて追いくことができた。

 ハーフタイムに鬼木監督は「120分も想定している」と選手に語ったという。

 その延長戦、レアンドロ・ダミアン小林悠がゴールに闘志を燃やすが、田中が躍動していた。

 背に腹は代えられずと、ダミアンはペナルティエリア内でダイブを披露するも、レフェリーに無視された。倒れたダミアンの演技は長く続いたが、イエローカードは出なかった。

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