■指揮官同士の読みあいが、第2戦の明暗を分ける
的確に浦和を分析してゲームプランを作り、それをしっかりピッチ上に落とし込んで、完璧に試合をコントロールした神戸の三浦監督。後半の先手を取った選手交代も含めて、監督としては完璧な仕事をしたと言っていい。だが、ピッチ上の選手たちは「2点目」を奪えず、さらに守備面で決定的なミスをおかしてしまった。
監督としては、手の打ちようのない失点だった。
一方のリカルド・ロドリゲス監督は戦術的な変更で試合の流れを変えることはできなかった。だが、耐えるところは耐え、そして、相手の動きが落ちる時間を待ってロングボールを使って打開するという意識を選手に徹底させることで「結果」を手にすることには成功した。
さて、プレーオフステージの第2戦は、ちょうど1週間後の6月13日の18時(開始時間まで第1戦と同じ)に浦和駒場スタジアムで行われる。
リカルド・ロドリゲス監督がどのような戦術で挽回を図るのか。そして、三浦監督はどのようにして1点のビハインドを取り戻すのか。第1戦と同じ戦い方をしても、当然、効果は期待できない。両チーム指揮官同士の読みが、第2戦の明暗を分けるのであろう。フラットな状態の第1戦と違って、浦和リードという状況でキックオフされる第2戦。そのあたりの心理的なマネージメントも勝負に影響するだろう。
このあたりが、「連戦」の面白さというものである。