【国際親善試合 U24日本代表vsU24ガーナ代表 2021年6月5日 19:25キックオフ】
吉田麻也、酒井宏樹、遠藤航のオーバーエイジ枠で招集されている3人だけでなく、長らくA代表のレギュラーとしてプレーしていた冨安健洋、さらに堂安律と久保建英もスタメンに名を連ねたことは、この試合のスタメンがベストメンバーに近いことを窺わせた。
オーバーエイジの3人は、吉田が最終ラインからチームの感覚を掴むかのようにパスを蹴り、酒井は攻め上がりよりもサポートに回る役を引き受け、遠藤は周囲との距離感をしきりに確認しながらポジションを取り、とそれぞれ調整の度合いを色濃く見せていたが、要所要所で体の強さと勝負するタイミングの良さを披露し、これ以外考えられない3人の選出だったと思わせるほどの存在感を発揮した。
冨安はいつも通り安定したプレーでU24ではなくA代表で吉田と共に出場し続けたことが正解だったことを示し、堂安と久保もゴールを決め攻撃の軸としての魅力を改めて示してみせた。
そんなこの試合で最も目立っていたのは、この6人の誰かではなく、遠藤とダブルボランチを組んだ田中碧だった。
ロングボールにヘディングで競り勝ち、パス回しをサポートする時には右足だけでなく左足も使い、デュエルに勝ち、縦にパスを入れ、体を張って相手を止め・・・と縦横無尽の働きで中盤を支配した。遠藤や酒井との距離感が掴めてきた後半になるとその行動範囲はさらに広がり、思うように試合を進められないガーナの選手が苛立ちを露わにするほど効いていた。