【リーガ分析】バルセロナ対アトレティコ「首位直接対決」の皮肉すぎる結末の画像
かつての同僚メッシとスアレス 写真:ロイター/アフロ

【ラ・リーガ バルセロナvsアトレティコ・マドリード 2021年5月8日(日本時間23:15キックオフ)】


 首位アトレティコが勝ち点76、バルセロナとレアルが同74という大混戦になっているリーガ。該当チームの直接対決はこの試合が最後だ。

 レアルが1試合未消化となっているため、それを勝利すると考えれば77点。これが終わればこの先の試合数は3(レアルは4)、この試合に負けることは、自力でのタイトル獲得の可能性を失うことを意味していた。

 当然のように、両チームともリスクを冒そうとはしなかった。

 バルセロナはいつもにも増してリオネル・メッシ1人に全てを託そうとしたが、アトレティコの守備陣をたった1人でこじ開けるのは困難なことだった。パスワークは鳴りを潜め、28分過ぎにセルヒオ・ブスケツがハーフウェイラインから最前線のアントワーヌ・グリーズマンに浮き球を送り、フランス人フォワードがボールを受けたエリア外から強引に放ったものが初の枠内シュートだった。
 
 アトレティコはバルセロナの右サイドに活路を見出そうとした。トマ・レマルやヤニック・カラスコがオスカル・ミンゲサのポジションを攻め立て、中央のルイス・スアレスが何度もチャンスを迎えたが、ジェラール・ピケがミンゲサの守備の結果に関係なく自分の役割に専念し続けたことや、フレンキー・デ・ヨングが素早い戻りを見せたこと、そしてマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンの好守が光り、45分を無失点で終えた。

 すると後半、ロナルド・クーマン監督はミンゲサをロナルド・アラウホに交代。これによりアトレティコの攻撃陣は活路を失った。

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