◼︎混戦のCグループを突破する鍵は…
試合後の会見で、右SBで先発したDF宇賀神友弥は、「後半は途中交代の選手が入ったことによって、前半よりも落ち着くことができた。自分も含めてだが、今日試合をしてみて、リーグ戦に出ている選手と、なかなか出ていない選手との差を感じた。それではチーム力は上がらないし、もっとやらなければと思った」と、前節のリーグ戦から10人を代えて臨んだ今節の反省を述べた。
また、湘南の浮嶋敏監督は「奪ったボールからカウンターやサイド攻撃でゴール前でたくさんチャンスを作れたが、サッカーは最後で決めないと勝ち点3を取れない。今日は勝ち点3を逃したと言っていい試合だった」と、持ち味の堅守の出来よりも、シュートの精度を欠いたことを悔やんだ。
浦和のリカルド・ロドリゲス監督も、「前半は大きなチャンスを作れないまま終わった。後半は前半よりは落ち着いて、チャンスも最後の時間には増えが、決定的なチャンスは作れなかった。グループリーグ突破のために首位を目指して勝ち点3が欲しかったが、今日の内容を振り返れば勝ち点1は妥当なところだと思う」と、攻撃面での手応えを掴めなかったことについてコメントした。
一方、同日に他会場で行われた、同グループの横浜FCと柏の試合では、横浜FCが2-0で勝利し、4位から一気に首位へと躍り出た。このため、湘南と引き分けた浦和は3位となり、一歩後退した。
Cグループは、首位が勝ち点6で湘南と横浜FCが同率で並ぶ。浦和は勝ち点5で3位。4位の柏も勝ち点4と僅差で追いかける。グループステージは残り2節となった。2試合の結果によっては、どのチームもグループステージ突破の可能性がある。これだけ混戦を極めているグループは他にはない。
突破の鍵となるのは、得失点差。湘南と横浜FCは、得失点差が1。浦和が0、湘南がマイナス2と続く。残り2節で複数得点を決めたチームは、一気に他チームを引き離すことができると言える。今節の浦和と湘南の対戦のように、粘り強い守備で相手の得点を許さないことも重要だが、横浜FCのように一つの試合で複数得点を決めれば、次のステージへと駒を進める確率は高くなる。やはりカップ戦を勝ち抜くためには得点は必須。浦和は今節の攻撃面での課題をどう克服するか。
次節のカップ戦は、5月5日。浦和は4位の柏とアウェーで対戦する。両者の勝ち点差はわずか1。グループステージ突破には勝つしかない。
■試合結果
浦和レッズ 0-0 湘南ベルマーレ