「静寂の激突」FC東京vs横浜Fマリノス(2)まったく異なる「4・3・3」の真っ向勝負の画像
FC東京の守備を握る森重真人と横浜Fマリノスの攻撃を司るマルコス・ジュニオール 撮影:中地拓也
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■5月1日/J1第12節 FC東京―横浜Fマリノス(味スタ)

 5月の初日、味の素スタジアムで“崖っぷち”に立たされたチームが対戦する。ホームチームは首都チームであるFC東京。アウェイから乗り込むのは、横浜Fマリノスだ。両チームの今季の目標は「優勝」。しかし順位表を見れば、青赤もトリコロールもそれから程遠い場所を染めている。まさに崖っぷち。負けるわけにはいかない。

 両チームが用いるシステムはともに「4-3-3」。FC東京は、4月11日の多摩川クラシコで4-4-2を用いたが、それ以外はすべて4-3-3で戦う。対するアンジェ・ポテスコグルー監督は時に3バックを併用するが、4-3-3が基本形だ。しかし、数字の配列は同じなれど、両チームの構造はまったく異なる。一言でいえば、FC東京がソリッドな鋭利さを特徴とするのに対し、横浜Fマリノスは相手を飲み込むようにしてなぶる。

 青赤の4-3-3のコンセプトは、堅い守備と、奪った瞬間から縦に速いソリッドな攻撃にある。そのため、前線3人はスピードとフィジカルに優れた選手を配する。中央にディエゴ・オリヴェイラ、左右にはアダイウトン永井謙佑田川亨介レアンドロのいずれかが入る。前線の並びは、昨年からあまり変わりがない。直近の鳥栖戦では永井とアダイウトンという、スピードにより特徴のある2人を配していた。

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