■主力の去就
ジダンがカゼミーロを重宝して、マドリーがチャンピオンズリーグ3連覇を達成したのは偶然ではない。そして、ペレスはフランス人指揮官に全幅の信頼を置いている。
一方で、マドリーにはセルヒオ・ラモスの契約延長問題が残されている。今季終了時に契約が満了するラモスだが、いまだ契約更新にサインしていない。スペイン『マルカ』のアンケートでは、17万6827票(本稿執筆時点)が集まり、「契約延長にサインする(48%)」と「移籍する(52%)」とマドリディスタの意見が真っ二つに分かれている。
S・ラモスだけではない。モドリッチ(今季終了時に契約満了)、ルーカス・バスケス(今季終了時に契約満了)も、同様の問題を抱えている。加えて、「ラモスの契約延長やセンターバックの補強は自分の去就に影響する」と先日ナチョが語ったように、それは現メンバーの未来にかかわってくる。ダビド・アラバ(バイエルン・ミュンヘン)、キリアン・ムバッペ(パリ・サンジェルマン)、アーリング・ハーランド(ボルシア・ドルトムント)が水平線にはいる。
ペレスとジダンの信頼関係は厚い。ただ、長期政権であれば、”改革”は簡単ではない。勝ち続けることの難しさと偉大さが、レアル・マドリーというクラブには凝縮されている。