【イングリッシュ・プレミアリーグ トッテナムvsマンチェスター・ユナイテッド 2021年4月11日(日本時間24:30キックオフ)】
勝ちに行くのか引き分け狙いなのかはっきりしなかったトッテナムがエリック・ラメラを投入し、勝ちに行こうか、という意欲を見せた僅か1分後のことだった。
ゆっくりとしたパス回しを見せていたユナイテッドは、ブルーノ・フェルナンデスが相手をかわしたボールを、メイソン・グリーンウッドがダイレクトでクロス。一瞬たりとも油断をしないエディンソン・カバーニは、グリーンウッドがダイレクトでキックモーションに入るのと同時にディフェンスの裏に動き出し、ダイビングヘッドで合わせて勝ち越しゴールを奪ってみせた。
前半にVARでゴールを取り消され、チームの1点目の場面では自身のシュートをキーパーに弾かれていたカバーニにとって待望のゴール。チームのために走り続けながら絶えずゴールを狙い続けた献身的なストライカーが報われた瞬間だった。
2人のビジョンが完璧に重なった得点は、チームの好調が続いていることを感じさせると同時に、献身性と常に気を抜かない姿勢がカバーニ個人だけのものではなくチーム全体に浸透していることを示している。その姿勢こそ、オーレ・グンナー・スールシャール監督の目標である、強いユナイテッドを取り戻す、を実現させている根幹の部分だ。
ギャレス・ベイルを投入して反撃に出ようとしたトッテナムだったが、ユナイテッドの守備を崩すには至らず、アディショナルタイムの最後にはグリーンウッドにダメ押しゴールを奪われて試合を終えることになった。