【U-24日本対アルゼンチン戦(2)】「キケンな2人」久保建英×三笘薫「化学反応」のカギは旗手怜央!の画像
旗手怜央   代表撮影:日本雑誌協会
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■ワンタッチで味方選手を生かす久保の強み

 三笘薫は66分でピッチを去った。一方、トップ下を基本にサイドにも流れプレーした久保建英は、フル出場している。

 この日の久保からひとつプレーを抜き出すなら、79分のフィニッシュになるだろう。

 食野亮太郎が胸で落としたボールを、ペナルティエリア外ほぼ正面から右足ボレーで狙う。利き足ではない右足での一撃は、わずかにワクを逸れた。

「右足とか左足とかに関係なく、あそこで決められる選手が生き残っていく。自分もこのチームで生き残っていきたかったら、ああいうところで欲しい1点を取れる選手にならなければ」と悔しさをあらわにした。

 それでも、アルゼンチンのゴールに迫ったシーンには、確実にかかわっている。

 39分、トップ下から左サイドへ流れ、三笘からパスを引き出す。スピードに乗ったままペナルティエリアまで侵入し、中央へクロスを供給した。

 後半に入った56分には、彼らしいプレーを見せる。CB渡辺剛からの縦パスを、ワンタッチで右サイドへさばく。久保が2人の選手を引きつけたことにより、2列目右サイドの三好康児がフリーになっていた。三好はカットインから得意の左足を振り抜くことができた。周囲の選手をうまく使うのは、久保の優れた長所である。

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