【明治安田J1リーグ 第4節 横浜FCvsセレッソ大阪 2021年3月13日 16:00キックオフ】
荒天により予定よりも2時間遅れてキックオフを迎えたニッパツ三ツ沢球技場だったが、天候は完全に回復したわけではなかった。雨は降り続き、時折遠くから雷の音も聞こえてきた。水はけの良い三ツ沢のピッチをもってしても、さすがに所々に水が溜まり、ピッチコンディションは悪かった。
そういうピッチだからこそ、いつもより一層際立っていたのが清武弘嗣だ。
清武がテクニックの面で優れているのは当然誰もが知っていることだが、それだけでなく、ピッチ全体を把握している様子が目立っていた。ボールを持った時に複数の動きを同時に見ている状況把握能力や視野の広さはもちろん、ピッチのどの部分がプレーしにくいコンディションで、どこならばチームメイトがプレーしやすいコンディションが保たれているかを正確に掴んでいた。
水が溜まってボールを動かしにくい場所に自ら顔を出し、重たいピッチをものともしないボールコントロールでチームメイトがプレーしやすい場所との懸け橋になっていた。