長友は、マルセイユではいまだにチャレンジャーの立場だ。チャレンジャーは、この試合のようにミスをすればすぐに信頼を失う。この試合のように無難なプレーに終始すればポジションを勝ち取れない。

 ここまで7位と低迷しているマルセイユは、1月30日に暴徒化したサポーターが練習場を襲撃し、今月2日にはアンドレ・ビラス=ボアス監督がクラブと補強を巡って衝突して辞任の意思を示し、と大きく揺れている。

 インテルでは、監督が変わる度に2番手以下からのスタートになった。レギュラーを掴んでも毎回チャレンジャーの立場からの再スタートになった。それでも、何度だってプレーで評価を変えさせてきた。もう34歳、ではなく、まだ34歳。まだまだ老け込む時ではない。

 監督はおそらく変わるだろう。監督が変われば下からのスタートだ。長友らしくポジティブに捉えるとするならば、今の状況もそれと同じだ。

 もう一度、プレーで周りの評価を変えさせ、立場を確立する姿を見せてほしい。


■試合結果

オリンピック・マルセイユ 0―2 パリ・サンジェルマン

■得点

9分 キリアン・ムバッペ(パリ)
24分 マウロ・イカルディ(パリ)

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4