■『久保の注目ポイント』
ヘタフェが1部に戻ってきて以降で初めて、そしてホセ・ボルダラス監督自身も1部では初めての5失点という結果から、否応なくチーム全体での守備改善が求められる。久保も例外ではない。ビルバオに封じられるだけでなく、3失点目に大きく関与してしまった久保は、アラベス戦で攻守共に存在感を見せつけなければならない。攻撃は水物だが、守備で2試合続けて失態を犯せば一気に信用を失うことになる。
ビジャレアルではなくヘタフェであっても、リーガの1部にいる以上はシビアな評価にさらされる。26日、マンチェスター・シティからローンでヘタフェに加入し14番を与えられていたクロアチアの新星、アンテ・パラヴェルサが僅か5か月でチームを去った。ボルダラス監督は「このチームでプレーするレベルではない」と言い切っている。
早くもヘタフェの攻撃のキープレーヤーとして内外に認知されている久保に対して、ビルバオは常に2人以上でディフェンスにあたった。ヘタフェは、カルレス・アレニャと久保がクリエイティブの部分を全て担うと言っても過言ではないチーム状況のため、今後も同じようにマークされることは容易に予想できる。
その上で何ができるのか。
それでも何かやってくれるのか。
久保は攻撃の中心として期待されている。中心選手であるのだから、マークがつくことは前提で、そこから何をもたらすのか、という目で見られるのも当然だ。
ビルバオ戦の後であっても、ボルダラス監督は課題を挙げた後に「信頼しているし、満足している」と付け加えて久保を評した。期待してもらっているうちに、守備の負担があっても、マークが厳しくても、攻撃は水物であっても、少しでも早くその期待に応えてみせなければならない。
ビジャレアルでの経験で、久保も数字の重要性は身に染みている。まだ記録できていないゴールとアシスト。アラベス戦では貪欲に結果を求める久保の姿が見られるに違いない。