■JFAという組織が強くなった
反町技術委員長は、10月も11月も、中止直前のところまできての、「綱渡り」での試合開催だったということを明かした。「10月が最後」という覚悟もしていたという。田嶋会長によれば、10月のFIWに国際試合をしたアジアの国は日本だけだったという。日本の活動を見て、韓国やカタールは11月にヨーロッパでの国際試合を組んだ。
反町技術委員長は、選手たちの取り組みに大きな感銘を受けたという。
「日本の皆さんがテレビの画面を通じて見ることができたのは、90分間の試合のなかだけのことでした。しかし選手たちは、全員、この2カ月、通算して18日間の活動が、多くの人の手助けやサポートがあって実現されたのだということを非常によく理解してくれていました。感謝の気持ち、オールジャパンでやっている活動ということを、ことあるごとに表現してくれていましたし、意気に感じてやってくれていました。それが日本の力だと感じました。このコロナ禍がいつまで続くかわかりませんが、終息した後にも、同じようなスタンスで、みんなでやっていきたいですね」
そして反町技術委員長自身は、この活動でJFAという組織がより強くなったと感じたという。
「何をするにも、自分ひとりの力ではできない。いろいろな部署でいろいろな情報を共有しながら、積極的な意見を出し合い、ひとつの仕事にまとめていくということの重要さを、改めて学んだ気がします。今回の仕事を通じて、JFAという組織の『絆』が強くなったと感じます」