■「3部」的なリーグが3つもある
こうして来シーズンの各リーグの構成が次々と決まっていく。
今シーズンは新型コロナウイルス感染拡大の影響によってリーグ戦が変則的な日程になったことによってJ1リーグからJ2、J2からJ3への降格はなくなった。一方で各リーグでの昇格は認められるので、来シーズンはJ1リーグが18クラブから20クラブに拡大されることになっている(来シーズン終了後、4クラブが降格となる)。
ところで、日本のサッカー界のトップリーグはもちろんプロのJ1リーグであり、その下の2部としてJ2リーグがある。では、日本の3部リーグはどのリーグなのだろうか?
普通に考えればJ3リーグが3部リーグということになるのだが、J3リーグとJFLでは実力の差はほとんどない。JFLの強豪(たとえばプロ化を望まないHonda FCなど)はJ3でも十分に戦える、もしくはそれ以上の戦力を持っている。
そして、さらに日本には大学リーグという別組織も存在し、これも第1種(年齢制限のないチーム)によるリーグ戦だ(ただし、選手は各大学の現役学生なので実際には大部分は22歳以下となる)。そして、少なくとも関東大学リーグの上位チームはJ2並みの戦力を持つ。大学リーグのレベルが低くないということは、今シーズンのJ1リーグで三笘薫(川崎フロンターレ)や安部柊斗(FC東京)をはじめとする大卒ルーキーたちの活躍ぶりを見れば理解できるだろう。
つまり、日本にはJ3リーグ、JFL、そして大学リーグと「3部」的なリーグが3つ(関西学生リーグを含めれば4つ)も存在しているのである。
したがって、各地域リーグのことをいったい「何部」と呼んだらいいのか分からないのだが、いずれにしても地域リーグと「3部」的なリーグの1つであるJFLとの「差」はきわめて大きいのだ。
J1とJ2、あるいはJ2とJ3もしくはJFLとの「差」よりも、おそらくJFLと地域リーグとの「差」は大きいだろう。