■もっと明るい日曜日の午後をください。
「もっと明るい日曜日の午後をください」「もっと楽しい日曜日の午後をください」ついそう言いたくなってしまうような試合だった。
この言葉は逆転勝ちしたG大阪のファンには当てはまらない。
せっかく埼玉スタジアムに2万人も入ったのだから、それに見合うパフォーマンスを見てみたいと思う。「見せてくれよ」と思う。勝ち負けは仕方がない。だが、ファンがスタジアムに来てよかったと感じられる何かを選手には提供する義務がある。
ただ、90分がむなしく過ぎて、徒労感だけが先行してしまうような帰宅をファンは望んでいない。口惜しさのはけ口さえも見出さないような試合は、そんな試合を見せられたファンがかわいそうだ。
浦和の大槻毅監督は沈痛な思いをこう語った。
「なんとしても同点に追いついて帰ってもらいたかったですが、申し訳ないです。申し訳ない気持ちもありますけれど、一番は感謝の気持ちです。来ていただいてありがとうございます」