■遠藤加入の磐田が9試合ぶりの勝利
ジュビロ磐田が長いトンネルから抜けた。
今シーズン4度目の5連戦、その2試合目となるJ2リーグ第26節が、10月15日に行なわれた。遠藤保仁が加入した14位のジュビロ磐田は、4位のV・ファーレン長崎をホームに迎えた。
磐田はスタメンと選手の立ち位置を変えてきた。
鈴木政一監督は2トップにルキアンと三木直土をチョイスした。29歳のブラジル人と19歳のルーキーは、松本山雅FCと引分けた前節で後半途中から投入され、好印象を残していた。
立ち位置の変更は大森晃太郎と山田大記だ。フェルナンド・フベロ前監督の指揮下から左サイドを中心に起用されてきた大森が、この日は2トップの後方にポジションを取る。トップ下に入ってきた山田が左サイドへスライドした。「相手のサイドが高い位置を取るので、大森を真ん中でプレーさせて守備の負担を少しでも軽減したなかで、点に絡んでくれたら」というのが鈴木政一監督の狙いだ。
両チームを通じて最初の決定機は磐田がつかんだ。9分、3バック中央から敵陣へ出てきた今野泰幸の横パスを、遠藤がペナルティエリア正面外からワンタッチでゴール正面のルキアンにつなぐ。反転からの右足シュートが、長崎のゴールを襲った。
29分には大森が右サイドからゴール前へパスを送り、山田がペナルティエリア左から折り返す。マイナスのパスを三木が左足でシュートしたが、ゴール右へ逸れた。
磐田がヒヤリとしたのは、30分と40分だっただろう。長崎の左サイドバック亀川諒史にバー直撃のシュートを浴び、右MF名倉巧にGKと1対1の場面を作られた。しかし、GK八田直樹の好守で先制点を許すことはなく、後半開始直後に先制点を奪う。遠藤の右CKを、三木がプッシュした。
1対0としたあともチャンスを作った。2点目を取り切れないまま時計の針は進んでいくが、試合終了のホイッスルは9試合ぶりの勝利を運ぶものとなった。