――五輪世代が7人。ベテランとして伝えたいことは?
「正直、自分が年齢も上ですし、知ってることもあるかもしれないが、ヨーロッパでプレイすることがスタンダードになっている。若い選手がチームを引っ張っていくという気持ちでいたほうが伸びる。能力やキャラクターがあるんじゃないかと思っている」
――3次予選。最終予選を見据えたなかでどういうことを下の選手に伝えるか。
「僕のスタンスというか考え方になるが、伝えることと経験することは違う。予選の厳しさ、プレッシャーというのは実際ピッチに立たないとわからない。消化試合で立つのも一緒。予選の中で若い選手が肌で感じるのがいちばんの財産。戦いながら経験して、チームとして伸びていくのが大事だと僕は思っている」
会見前、準備の整った川島は、協会スタッフからの「よろしいですか?」という問いかけに「ダメでーす」と応え、笑いを誘った。
そして、会見が終了した際には、川島は手を振って別れを告げた。
辛い思いもあふれる喜びも経験してきた男の92試合目は、もう間もなくだ。