システム変更で久保建英は3番手に格下げ!(2)「“2つの見せ場”は“輝き”ではない」の画像
わずかな出場時間ながら厳しいディフェンスに遭った久保建英 写真:ムツ・カワモリ/アフロ

 見慣れた4-4-2から、4-3-3と4-1-4-1の可変型システムに変更したビジャレアルは、試合の「主人公」と評されたFWパコ・アルカセルの活躍もあって、67分までに3得点を奪った。最前線には2得点のFWパコ・アルカセル。右にはFWジェラール・モレノ、左にはモイ・ゴメスが構えた。

 これまで、右でプレーしてきたチュクウェゼは先発から外れ、久保が最も望んでいるであろう右サイドはジェラール・モレノが入った。久保が出場したのは75分からで、インサイドハーフでプレーしたMFマヌ・トリゲロスに代わってだった。終了までのわずか15分+アディッショナルタイムの間に、久保はニつの見せ場を作ってみせた。

 まず一つ目は、82分だ。アラベスの左サイドの攻撃の崩れから久保にボールが渡る。久保は、相手選手のファーストアタックをうまく体を預けながら反転して前を向く。相手選手が手を使って引っ張るも、強引にドリブル。さらにもう一人が加わって久保の体制を崩しにかかり、2人掛かりで久保を転ばせることで、やっとそのドリブルを止めることに成功した。主審はもちろん、イエローカードを提示。カード覚悟でなければ止めることができなかったのだ。

 そしてもう一つの見せ場は94分だ。ビジャレアルが高い位置で奪ったボールを、久保がペナルティエリア内にドリブルで運ぶと、相手ディフェンダーのタイミングを外して左足シュート。枠をとらえたものの、GKにキャッチされてしまう。

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