昨年は第3GKだった川浪だが、今季は新卒のGK小畑裕馬がいきなり6試合も先発したことで、事実上の第4GKになっていた。その川浪のベンチ入りには、彼のキャラクターへの期待があったのではないだろうか。川浪は、ひと際声が大きく、やや積極的すぎるくらい周囲に話しかける。コロナ禍では、一人でインスタライブを繰り返したほど、明るい性格だ。

 マイナス材料ばかりのチームは、急造3バックを用いることで苦しい時間帯も予想された。その中で、彼の“性格”が生きるのではないかと。

 最初に結論を書くと、実際に川浪はピッチの横でいくつか声を出していた。「今のいいよ」「もう一回やろう!」といった、ピッチへの後押し。それから、交代で出ていく選手が呼ばれた際に、背中をポンと押し出してやる仕草。アップ中に、控え組で取り組んだ鳥かごの練習で、ずっと笑顔でボールを回していたこと。中継には映らない場所で、チームを鼓舞する選手がいた。

※(2)ピッチに響く兵藤慎剛の優しい声はこちら
 

 

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