J1ベガルタ仙台「債務超過報道」を考える(1)Jクラブの「スポンサー収入」「入場料収入」「人件費」分析の画像
J1仙台の本拠地・ユアスタは、本来、多くのサポーターが詰めかけるが……  撮影:中地拓也
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 9月18日に河北新報が報じたニュースは、あまりに衝撃的なものだった。

〈ベガルタ、3億5000万円債務超過 20年度見込み コロナで収入大幅減〉と報じた同紙電子版の記事は、〈新型コロナウイルスの影響で入場料収入とスポンサー収入が大幅に減少し、営業収益が前年度比9億円減の約18億円まで落ち込む〉とし、2020年度決算で3億5000万円の債務超過に陥るとしている。

 サガン鳥栖の経営母体である「サガン・ドリームス」は今年4月、純損失20億1486万円の赤字を報告。2期連続の赤字となった。Jリーグ史上最高の赤字を生んだ背景には、スペイン代表FWトーレスの獲得に加え、巨大スポンサーだった「サイゲームス」や「DHC」がスポンサーから離れたことなどがある。

 この鳥栖の問題と仙台の問題は、一概には同じものとはいえない。仙台の場合、2019年度決算でも4億2800万円の赤字を計上していたからもともとの経営が苦しいことは苦しいが、大きな要因は新型コロナウイルスによる収入の減少にあることは明白だ。

 仙台のスポンサー料は、そもそもJクラブの中で19番目の11億6500万円である(Jリーグによる2019年度のクラブ経営情報資料による。以下の数字も同)。J1は18クラブで構成されるから、今年で11年連続J1の舞台で戦うクラブにもかかわらず、トップの「18枠」に入れていないことになる。

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