■かつてのジュビロ磐田を思い出す川崎の強さ
過去、3点台を記録したチームはひとつだけ存在する。
98年のジュビロ磐田だ。
当時は延長Vゴール方式、また2ステージ制のため年間優勝は逃したが、手がつけられないほど強かった。
とくにギネス記録となる4試合連続ハットトリックを達成した中山雅史は、1試合1点を上回る36ゴールを記録。この記録は、いまも破られていない。
このシーズンの磐田は大差で勝つの当たり前。3点くらいだと「あ、今日はそれだけ?」と感覚がマヒしていた。これは今季の川崎にも通じる感覚だ。
磐田と川崎に違いがあるとすれば、得点の内訳だろう。
川崎には、総得点の3割強を叩き出した磐田の中山のような突出したスコアラーがいない。
小林悠が9点、レアンドロ・ダミアンと三笘薫が8点と、3人が競うようにして数字を伸ばしている。
また、ゴールを決めた選手は実に15人。
この顔ぶれの多彩さが彼らの強さであり、面白さといってもいい。
次は視野を世界に広げて、ヨーロッパ主要リーグの強豪と比較してみよう。