「効率化」がサッカー界にも訪れている
それはスカウトによって評価されるだけでなく、データに裏付けられた『科学的な根拠』が導入されていくことを意味する。例えば、先述のレアル・ソシエダのようにパスサッカーを志向するチームは、DFが積極的にポゼッションに加わり、組み立てをリードできるような選手補強が必要となる。スカウトは育成年代の全選手から一試合あたりのパス交換数、成功数、クロスボールの回数など必要データを比較し、フィルターを掛け絞っていく。今後は選手の一つひとつのプレーをショートクリップ動画で確認していく作業となる。
もしこのシステムが構築された場合、未来のサッカー界は従来のようにスカウトが全国を飛び回り、限られた試合を見てその場で分析レポートを残すといったような手作業は圧倒的に少なくなることだろう。現地に足を運んで直接プレーを見に行くこと自体が無くなるわけではないだろうが、ビジネスでは当たり前であるAIによる「効率化」がサッカー界にも訪れているということだ。
Bepro11の野望はサッカー界をよりデータドリブンな世界へ、大きくパラダイムシフトを引き起こそうとしている。