一方で、照れ隠しからなのか、夫婦間について語ることは少ないのが特徴でもあったが、内田選手の素顔を追う取材の中で、貴重な証言を得ることができた。気の置けない独身知人にかつて、「結婚っていいぞ~」と、結婚を勧めていたという。さらに、「結婚がこんなにもいいものだと思わなかった」と語っていたという。

「過酷な生活を送るアスリートとして支えてもらってるんだなと、ほほえましく思いましたね。まさかこんなこと言ってくると思わなかったから(笑)」(知人)

 内田が結婚を発表したのは、2015年5月25日。直後の6月に右ひざの手術をしており、その後の15/16シーズンから3シーズン連続で、内田はシャルケで公式戦に出場していない。内田にとって、欧州での復帰を考えたとき、ひざと向き合う厳しい“長期戦”で奥さんの支えが必要だったということだろう。

 そして、17/18シーズンにウニオン・ベルリンに移籍して2試合出場、さらに、2018シーズンから鹿島に復帰し、18年はJ1・12試合、19年は10試合に出場した。この復帰を支えたのは、やはり、夫婦の力ではないだろうか。

 プロ1年目にしてJ1・28試合に出場し、欧州に移籍するまでの4年半でJ1・124試合に出場した内田だからこそ、試合に出られない厳しさはひとしおだったはずだ。

 引退後も、さまざまな分野からオファーが殺到するであろう内田だが、彼を支えてくれる伴侶がいるのならば、今後の活躍も間違いないはずだ。

 

PHOTO GALLERY 内田篤人のプロ経歴早見表
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