理想と現実の間にギャップが生まれている。
レアル・マドリーは今季のチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦でマンチェスター・シティと対戦。2試合合計スコア2-4で敗れ、ベスト16敗退が決定した。
マドリーは2シーズン連続でベスト16敗退に終わっている。これは10年ぶりの出来事だ。
■ジダンの続投と大型補強の可能性
一方、マドリーは2019-20シーズンのリーガエスパニョーラで優勝を達成している。新型コロナウィルスの影響で中断したリーガだが、ロックダウン明けの11試合でマドリーは10連勝を飾り、破竹の勢いで優勝を決めた。2017-18シーズンには、王者に輝いたバルセロナに勝ち点17差を付けられた。それを考えれば、現在のマドリーには安定した力がついてきたと言える。
だが欧州の舞台で早期敗退したチームを許すほどマドリディスタは寛容ではない。今季のパフォーマンスを問うたスペイン『マルカ』のアンケートで、Sobresaliente(ソブレサリエンテ/上出来)の評価を得たのはGKティボ・クルトゥワ、セルヒオ・ラモス、カリム・ベンゼマの3選手のみ。次のシーズンに向けて、何かしらの変化が期待されている。
そこで、叫ばれているのが補強の必要性だ。
フロレンティーノ・ペレス会長はジネディーヌ・ジダン監督を信頼しており、彼の続投は決定的である。となると、船頭を代えずにいかにしてチームにテコ入れをするかが今夏のマドリーの課題になる。
最大の目玉は前線の補強だ。ガレス・ベイル、ハメス・ロドリゲスといった選手を売却して、得点源になるようなアタッカーを獲得することが求められている。昨夏、移籍金6000万ユーロで獲得したルカ・ヨヴィッチの補強は失敗に終わった。そのヨヴィッチでさえ、売却すべきだという声が高まっている。