■久保の起用法

 2019-20シーズン、ビジャレアルはリーガ38試合で49失点を喫しており、それは上位6チームの中でワーストの数字だった。【4-3-3】と【4-2-3-1】を併用してきたが守備に課題があるのは明白であり、その修正に向けてエメリ監督はダブルボランチのシステムを使うだろう。

 その中で、久保に与えられるポジションはトップ下か右サイドハーフになるはずだ。

 久保はマジョルカで主に右ウィングでプレーしていた。その流れを汲むなら、ビジャレアルでは右サイドハーフに入るのが妥当だろう。だがエメリ監督はスペイン時代にダブルサイドバックを使っていた監督だ。バレンシアでは左サイドにジョルディ・アルバ、ジェレミー・マテュー、セビージャでは右サイドにコケ、マリアーノ・フェレイラを幾度となく並べていた。サイドバックが本職の選手を縦に2人配置していたのである。

 エメリ監督がビジャレアルでダブルサイドバックを使うかは定かではない。だがサイドハーフに守備のタスクを要求するのは確かだろう。ここは、ポイントになってきそうだ。
 

※後編につづく

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