久保建英をめぐる獲得レースは激化の一途を辿っていた。
パリ・サンジェルマン、アーセナル、バイエルン・ミュンヘン、ミラン…。名だたるクラブが、マジョルカで1シーズン戦った久保に興味を抱いているという。だが現在、「ポールポジション」に立っているのはビジャレアルだ。
今回の久保の移籍に際しては「40試合出場」がひとつの争点になるとみられている。また、久保自身はスペインでプレーを続けることを望んでいるようだ。
■ビジャレアルに訪れた変化
ビジャレアルは今夏、ハビ・カジェハ前監督との契約を解除してウナイ・エメリ新監督を招聘している。リーガエスパニョーラを5位で終え、ヨーロッパリーグ出場権を獲得したクラブで、それは少し不可解な監督交代だった。
「フィナーレを考えてはいない。だが夢を見るのは自由だ。ビジャレアルでのタイトル獲得を夢見ている。美しいのはその道のりだ。その素晴らしい過程を一緒に歩むことで人々は誇りを感じてくれる」
エメリ監督が就任会見で語ったように、彼に求められるのはタイトルの獲得だろう。セビージャでヨーロッパリーグ3連覇を達成した指揮官にフェルナンド・ロイグ会長は賭けたのである。
そのエメリ監督が、クラブに久保の獲得を要望しているという。それが事実であれば、軽視できない点だ。指揮官が最初に獲得を要望した選手というのはチームの中心になる可能性が高いからである。