■観衆も驚くラグビー選手のような肉体
Jリーグ全56チームの中で、今季大きなサプライズを巻き起こしているのがJ3、ブラウブリッツ秋田だ。
8月最初の試合となったYSCC横浜とのアウェーゲームを1-0で制し、開幕からの連勝を8に伸ばした。総得点16に対して、総失点はわずか1。その強さは盤石といっても過言ではない。
横浜戦を現地観戦して、私は驚かされた。
非常にクオリティが高く、また個性的な試合運びを見せていたからだ。
ウォーミングアップに励む秋田の選手たちを見て、横浜のファンが「ラグビー選手みたいだ」とささやいていた。
実際に秋田の選手は腰まわりや胸板が非常に厚く、横縞のユニフォームが筋肉の隆起を際立たせている。
そして彼らは、このフィジカルの優位性を前面に押し出したプレーを見せた。
最終ラインを高く押し上げ、選手間の距離を密接に保ち、寄せの速さと球際での強さによってゲームを支配する。
ホームの横浜はタフなデュエルの餌食となり、シュタルフ悠紀リヒャルト監督が「足裏だろ! 俺の選手を守れ!」と第4の審判員に激高する場面もあった。
厳しいプレッシャーの中、横浜は持ち前のスピード、テクニックを発揮して食い下がったが、最後まで秋田の堅陣を打ち破ることはできなかった。