■負けていても前を向かない日本代表
残念ながら、Ｊリーグでこれをプレーを見せてくれるのは、ほとんどが外国人、ブラジル人たちだ。
背後からのプレッシャーを怖がって前を向くことをしないと、ボールは後ろへ、もしくは横へ横へと流れ、ゲームは単調なものとなる。
思い出すのが２０１４年ブラジル・ワールドカップの、コートジボワールとの初戦。
終盤、日本は負けているにもかかわらず、横パスやバックパスを繰り返した。ボールが前に進まない。
吹きさらしの雨の中で一緒に観戦していた知人は、いらいらして吐き捨てた。
「サッカー選手っていうのはね、プレッシャーの中でも前を向かなきゃダメなのよ！」
知人は長年ブラジルに暮らしているので、負けているのに前を向こうともしない選手を見ると腹が立つのだ。
東京の３トップ、レアンドロやディエゴ・オリヴェイラ、アダイウトンは、背後からプレッシャーをかけられても怖がらない。むしろチャンスと捉えて抜きにかかる。
それがブラジルでは当たり前の仕事だからだ。
ここで重要なのは、見る者が望めば選手は応えなければいけなくなるということ。
“背後からのプレッシャー問題”の解決は、実際にプレーする選手だけではなく、ゲームを見守る私たちにもかかっているということだ。
