久保建英“覚醒の瞬間”と来季。現地番記者「タケは世界TOP7に入る才能」の画像
久保建英(RCDマジョルカ) 写真:ムツ・カワモリ/アフロ
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 6月13日の中断明け以降、素晴らしい活躍を続けているRCDマジョルカの久保建英(19)。7月9日に行われたラ・リーガ第35節レバンテ戦(2-0)でも、味方MFサルバ・セビージャのシュートの跳ね返りを左足で蹴り込み、今季4ゴール目を奪ってみせた。

 目まぐるしい成長を見せる久保。ラ・リーガでも注目の選手となった彼について、今回、1999年よりマジョルカの地元紙『Ultima Hora』の記者を務めるカルロス・ロマンを直撃。番記者だからこそ知る久保の覚醒の瞬間、そしてリーガのトップ選手になるための条件を語ってもらった。ロマンは、大久保嘉人(現・東京ヴェルディ)が加入した2005年よりRCDマジョルカを担当している。

 

――久保選手にとってターニングポイントとなった試合を振り返ると、まず11月のビジャレアル戦(3-1、久保が今季初ゴール)が挙げられます。

「チーム全体が非常に良いプレーをした一戦だったが、とりわけタケは素晴らしかった。初ゴールを決めた試合だったね。それまでの試合でも途中出場するたびに他の選手とは一線を画すプレーを見せていたが、ラストパスやフィニッシュの段階で少々幸運に見放されていた印象があった。その流れを覆したという点で、この試合はターニングポイントになったと思う。

 ベティスとのアウェー戦(2月21日、3-3)にも触れるべきだろう。私の記憶が正しければ、クチョ、ブディミール、タケの3人が初めて揃って先発した試合だったはずだ。アウェー初勝利まであと一歩のところまで迫ったこの試合では、3人が息の合った連携プレーを見せた。その2週後、中断直前のエイバル戦(3月7日、2-1)でも3人は揃って先発し、アウェー初勝利を手にした。この試合でタケは重要な決勝点を決めている」

――6月からのリーグ再開後はそれまで以上にコンスタントにハイレベルなプレーを見せています。

「確かにそうだ。たとえばアトレティコ戦(7月3日)では誰よりも多くの危険を作り出していた。再開後はすべての試合でタケらしいプレーを見せていると思う。この急成長ぶりは、今後数年のうちに彼が大化けする可能性を示している。

 彼は隠れることなく常にボールを求め、仕掛け、チームに尽くす選手だ。昨日のレバンテ戦ではあまりボールに絡むことができなかったが、最後に極めて重要なゴールを決めてくれた。あの試合で勝てなければマジョルカの今季は実質的に終わっていたからね。幸運な形で得たゴールだったが、あれは彼がそれまでの試合で貢献してきたことへの褒賞だったと言えるだろう」

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