J1レビュー7 /8「仙台―浦和」仙台キラー・興梠弾に沈むも収穫多き惜敗!の画像
サッカー批評
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J1リーグ第3節  ベガルタ仙台―浦和レッズ
7月8日(水)|18:00|ユアテックスタジアム仙台

 またしても興梠だった。

 仙台にとって、因縁の相手・浦和を迎えた初のホーム・リモートマッチは、前節、18歳でデビューし、安定したプレーを見せたGK小畑が、引き続き先発した。ただし、フィールドプレイヤーは10人中7人を入れ替えたフレッシュな布陣。前節と同じメンバーは椎橋、関口、吉野だけと、連携面での不安を感じさせたがその点では杞憂に終わった。序盤から決定機を連続して作っていったからだ。

 特に左ウイングで先発したゲデスのパスが光り、9分に山田が完全に抜け出したシュート、14分にペナルティエリア内でフリーで放った浜崎のシュートなど、チャンスを創出。一方の浦和は攻撃をなかなか構築できず、縦パスを前線に入れて落とすことから打開を試みたが、拙攻と言わざるを得なかった。

 しかし、先制したのは浦和。前半終了間際に山中が左サイドで強引なドリブルから左足クロス。それをゴール前でレオナルドが胸トラップすると、DF金の寄せをもろともせず、ゴールに流し込んだ。小畑のJリーグ初失点だった。

 とはいえ、ゲームをコントロールしていたのは仙台。後半も開始早々から攻めると、48分に赤崎が左足からきれいな放物線を描いたクロスをゴール前に送り込み、仙台初先発のFW山田がなんなく押しこんで、試合を再びイーブンに持ち込んだ。

 80分に柳が特別指定選手の真瀬と交代し、両チームが選手を5人ずつ交代しきったところで、試合は動いた。67分に杉本に代わってピッチに立った興梠が、レオナルドからの縦パスをペナルティエリア内で受けると、体をきれいに反転し、体を寄せる金に足を出させることすらなくシュート。これがゴールに吸い込まれ、浦和が勝ち越しに成功したのだ。83分のことである。

 仙台はその後も勝利を目指して戦ったが、ついにゴールを割ることなく終了のホイッスルが鳴った。“仙台キラー”に、今年初めての黒星を見舞われたのだ。

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