マナウスは呪いの地!?

 実は、マナウスの厳しさを如実に物語るデータが存在する。

 マナウスで戦ったチームの次の試合の結果を見ると、恐ろしいことがわかったのだ。

 6月19日 〇イングランド1ー2●ウルグアイ

 6月20日 〇イタリア0ー1●コスタリカ

 6月23日 〇カメルーン1ー4●ブラジル

 6月23日 〇クロアチア1ー3●メキシコ

 6月26日 〇アメリカ0ー1●ドイツ

 6月26日 ●ポルトガル2ー1〇ガーナ

 7月1日  ○スイス0ー1●アルゼンチン

 左に表記したチームがマナウス組。つまり、マナウスで敗退が決まったホンジュラスを除く7チームのうち、実に6チームが次の試合に敗れたのだ。唯一勝ったポルトガルも、この試合でグループリーグ敗退が決まった。

 マナウスに降り立った8チーム中、決勝トーナメントに進出したのはスイスだけ。そのスイスも、マナウス後のアルゼンチン戦で敗退した。

 大会前から忌避されていたマナウスは、噂にたがわぬ呪いの地だったのだ。

 さて、呪いにかかったチームがいる反面、マナウスを利用してちゃっかり勝利を手に入れたチームがいる。

 開催国ブラジルだ。

 ブラジルは3戦目にカメルーンと対戦したが、カメルーンは2戦目のマナウスで0ー4と惨敗。疲れを溜め込み、おまけにすでにグループリーグ敗退が決まっていた。

 ブラジルはもぬけの殻と化したカメルーンを叩いて、悠々とラウンド16に駒を進めた。

 ライバルをマナウスに送り込み、自らの勝利を確実なものとする。このあたりは開催国特権といっていい。

 ちなみにブラジル大会では、開催国以上に暑さの恩恵を享受したチームがある。 

 答えは『ブラジルW杯、酷暑が呼んだ小国のサプライズ』の記事で発表するので、みなさんも考えてください。

  1. 1
  2. 2