■下部リーグを他人事にしたままでは
「ピラミッドを維持するために何をするか。この問題には誰も目を向けず、ずっと議論はなかった。しかし、これから3か月、6か月、12か月と、クラブは収入源を断たれてしまうのだ」
マンチェスター・ユナイテッドは今年1〜3月期の決算発表で、前年同期と比べ2800万ポンド(約36億4000万円)の減収を明らかにしたが、最高経営責任者であるエド・ウッドワード副会長は「過去に例のない困難に直面している。この危機はすぐには終わらないだろう」と憂慮しながらも、「我がクラブは盤石の基盤の上に成り立っている。長期的な展望については楽観している」と語っている。しかし、ホジキンソン・オーナーが警鐘を鳴らすように、コロナ禍はフットボール界全体を脅かす未曾有の危機であり、これまで経済的繁栄を謳歌してきたマンチェスター・Uをはじめとするプレミアリーグのビッグクラブも、下部リーグを他人事にしたままでは、足もとから崩れてしまいかねないだろう。