左から、ジャン=ミシェル・オラス会長、ルディ・ガルシア監督、ジュニーニョ・ペルナンブカーノSD(リヨン) 写真:AP/アフロ
左から、ジャン=ミシェル・オラス会長、ルディ・ガルシア監督、ジュニーニョ・ペルナンブカーノSD(リヨン) 写真:AP/アフロ

 9月まで大規模なスポーツイベントの開催を禁止したフランス政府の措置を受け、2019ー2020シーズンの打ち切りを決めたリーグ・アン。全38節のうち10節(と28節延期分の1試合)を残して中断に入った3月13日時点での勝点を1試合平均にして最終順位を確定したが、これを不服としてリーグに噛みついたのが、リヨンのジャン=ミシェル・オラス会長だ。

 7位に終わったリヨンは、1〜3位に与えられるチャンピオンズリーグ(CL)の出場権にも、4位に与えられるヨーロッパリーグの出場権にも、手が届かなかった。ラウンド・オブ16の第1レグ(ユベントスに1ー0で勝利)を終えた段階で中断した今シーズンのCLが再開し、仮に優勝すれば、来シーズンの出場権を得られるとはいえ、並み居る強豪クラブを連破しての戴冠はかなり難易度が高い。このためオラス会長は、シーズン打ち切りによって経済的損失を被ることになったとして、LFP(プロフットボールリーグ機構)に対して訴訟を起こした。「金銭面の問題ではない」と会長自身は説明しているが、クラブの声明には「シーズン打ち切りの決定に対して我々には異議を申し立てる権利がある。損害賠償を求める。経済的損失は何百、何千万ユーロにも及ぶ」と明記されている。

 オラス会長とリヨンが、ここまでして執着するCL出場の金銭的メリットとは、実際にどれくらいなのだろうか。

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