2006年の「THE LEGENDS' ENGLAND VS GERMANY CHARITY FOOTBALL MATCH」でプレイしたボリス・ジョンソン 写真:REX/アフロ
2006年の「THE LEGENDS' ENGLAND VS GERMANY CHARITY FOOTBALL MATCH」でプレイしたボリス・ジョンソン 写真:REX/アフロ
世界的に広がった新型コロナ禍。ボリス・ジョンソン英国首相も発症し、4月6日には集中治療室に入ったことも報じられた。日本のJリーグの再開時期も未定だが、ヨーロッパではスペイン・イタリアの両国の被害が甚大で、見通しはまったく立っていない。そうした状況を日本在住のイングランド人ジャーナリストのショーン・キャロルはどう見ているのか。緊急インタビューを敢行した。

◎インタビュー・文/森雅史

——まず昨年のクリスマスから現在に至るまでどこで過ごしていたか教えてください

 クリスマスはイングランドに帰っていました。1月1日の朝はイングランドにいたのですが、そのころ新型コロナウイルスの話題は全くなかったですね。たぶんニュースで中国のウイルスの話をやっていたとは思いますが、大きな問題ではなかったですね。

  航空券が安かったのと、今年のJクラブの始動が早かったこともあって、1月1日にイングランドを立って2日に日本に戻ってきました。ロンドンから北京を経由して東京と往復する航空券です。残り半分のチケットを使って8月にイングランドに帰国することにしていたのですが、今は帰られるかどうか分からないですね。飛行機が飛ぶかどうかも分からないですし、帰ってもどこかで隔離されるかもしれません。

——日本に戻ってきて異変は感じましたか?

2月にはちょっと普段と違うと感じていました。毎年Jリーグの名鑑が発売されると、友達と一緒に新宿の紀伊国屋書店で購入し、その近くのカフェやレストランでシーズンの準備をしているのですが、そのときに静かだと思いました。日本は1月に中国の一部地域の人の入国を制限しましたし、2月12日には中国人の入国が厳しくなっていたからだと思います。それで新宿がいつもより人がいないと思いましたね。

——Jリーグは開幕直後に残り試合の延期を決めました。これはサプライズでしたか?

 Jリーグが2月25日に、3月15日までのすべての試合を延期すると決めたときはすこしビックリしました。最初に26日のルヴァンカップの試合が延期されたときには「そうか」と理解したのですが、その数時間後にリーグ戦も延期されることになって「これはどうなるのだろうか」と思いましたよ。

 確かに中国での新型コロナウィルスの感染被害が大きくなったため、中国のチームはACLの試合ができないとわかってましたから、日本にも影響はあると思っていました。でも、問題がこんなに長引くとは誰も思ってなかったでしょう。

 もっとも私は2週間だけ延期するのは難しいだろうと思ってました。2週間で元通りになるのは難しいだろうから、いつ再開されるのか心配になりました。私たちのようなサッカー記者、特にフリーランスは仕事がなければ全然給料もないですから。

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