横浜F・マリノス
横浜F・マリノス

横浜F・マリノス 2020年チーム展望

<戦力評価> B
<今季の目標> 優勝争い
<補強分析> B
<戦術> B
<フロント力> B

 昨季に15年ぶりのリーグ制覇を成し遂げた横浜F・マリノスは、J1連覇とアジア制覇に向けて野心的に歩み出す。

 昨年はチームを預かって2年目のアンジェ・ポステコグルー監督の下、超攻撃的なサッカーを展開してタイトルを手にした。総得点を60台に乗せたのは2チームだけという中で、2位の神戸の61得点を大きく上回る68ゴールという破壊力を見せつけた。

 ポステコグルー監督就任初年度には、それまでの持ち味であった「堅守」から180度変えたスタイルが裏目に出て、J2自動降格ラインと勝ち点2差の12位でシーズンを終えるなど、冷や汗をかいた。だが、その一貫性と大胆な選手の入れ替えが、昨年は吉と出た。

 しかし、今季の開幕戦では、ガンバ大阪にホームで1-2と敗れた。昨季のリーグMVP仲川輝人を徹底的に監視され、ハイプレスや高い最終ラインの裏に早くボールを送り込むといった戦略の前に屈した形になる。

 これも、王者が直面しなければならない試練だろう。チャンピオンは他クラブから昨季以上に対策を練られてくる。現時点では「プランB」を用意せず、選手たちも「自分たちのサッカーを貫くだけ」と、ハイリスクながら超攻撃的なサッカーを押し通す姿勢を崩さない。ポステコグルー監督が植え付けた強気と自信は、チーム全体に浸透している。

 チームを急上昇させた変化の流れを、今年も継続する。主力のベースは変わらないが、貫くのは「コスパ」の姿勢だ。

 盛んに語られる、シティ・フットボール・グループのスカウト網を活かした優秀な外国人選手の獲得も、もちろん効果は大きいだろう。だが国内、しかもJ2といった下位カテゴリーからの選手獲得も、優勝への大きな後押しとなった。

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