大胆ローテで難敵浦和を粉砕!戦術と美しきパスが交錯した今季屈指の好ゲーム【柏レイソルを躍進させる名将ロドリゲスのマネジメント術】(1)の画像
柏レイソルは上位を争い続けている。その裏には、指揮官の見事なマネジメントがあった。撮影/原壮史(Sony α1使用)

 今シーズンのJ1リーグ、熾烈な上位争いの中でひときわ異彩を放っているのが柏レイソルだ。一時期の不振を脱し、伝統の“美しきパス・サッカー”で再びピッチを席巻している。しかし、過密日程の中で彼らが躍進を続ける本当の理由は戦術だけではない。アジアの舞台と国内リーグを並行して戦い抜く、リカルド・ロドリゲス監督の驚くべき「マネジメント術」の神髄に、サッカージャーナリスト後藤健生が迫る!

■大田ハナ・シチズンを粉砕!ACLEで炸裂したパス・サッカー

 柏レイソルは11月3日にAFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)で韓国の大田ハナ・シチズンと対戦して2-0で勝利。アウェイではピッチコンディションの変化によって持ち前のパス・サッカーが封じられるからか苦戦を強いられている柏だが、ホームでは連勝。勝点を「7」として得失点の差でリーグステージ4位に浮上。これで、東地区のリーグステージでは日本勢が4位までを独占することになった。

 大田戦では、前半の立ち上がりこそフルパワーで仕掛けてきた大田に自陣内に進入を許す時間もあったが、すぐに柏がゲームをコントロール。開始5分に久保藤次郎が右サイドでポケットを取ってCKを獲得し、そのCKから遠藤渓太が放ったミドルシュートは相手DFに当たって再びCKとなった。

 その後も、16分に左から形をつくって最後は上がってきた原田亘がシュートを放ち、わずかに左に外れるなど、ゴール前を固める大田守備陣をミドルシュートで脅かした。だが、トップに入った藤尾翔太が大田のCB金民悳(キム・ミンドク)に抑えられたこともあって無得点のままハーフタイムを迎えた。

 しかし、後半は大田の守備の中心となっていた金民悳が負傷で交代。代わって入ったアントン・クリボチュクは長身だが足元の対応ができず、後半開始早々に久保のドリブル突破を許し、久保のクロスを逆サイドから詰めてきた遠藤が決めて47分に柏が先制。57分にも再び右サイドからの攻めでチャンスをつかんだ柏は中川敦瑛のグラウンダーのクロスを藤尾が決めて2点差とした。

 後半30分過ぎには連戦の疲れの影響か、柏の選手の足が止まり、大田の攻撃に押し込まれる時間が続いたが、柏のリカルド・ロドリゲス監督は守備力の高い三丸拡を左ウィングバックに入れるなどして逃げ切りに成功した。

 欲を言えば、あれだけの内容だったのだからもう1点は取りたかったところだが、いずれにしても内容的には柏の完勝だった。

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