サッカーは無数のディテール(詳細)であふれている。サッカージャーナリスト大住良之による、重箱の隅をつつくような「超マニアックコラム」。今回は、日本サッカーの技術向上に多大な影響を与えた伝説の番組『三菱ダイヤモンドサッカー』と、世界の頂点を決める『トヨタカップ』にフォーカス。生中継すらなかった時代に、日本のファンはいかにして世界の超一流プレーに熱狂し、熱を広げていったのか?【第3回/全4回】
■20年続いた伝説の番組! 日本の技術を変えた『三菱ダイヤモンドサッカー』
「サッカーブーム」がピークを迎えた1968年、「生中継」ではないひとつのサッカー番組がファンだけでなく日本全国のサッカー指導者などの間で話題になった。「三菱ダイヤモンドサッカー」である。1968年4月13日に始まったこの番組は、当初、イングランド・リーグ(現在のプレミアリーグ)の試合を紹介する番組としてスタートした。
英国で放映されていた「マッチ・オブ・ザ・デイ(前回の記事参照)」というダイジェスト番組のフィルムを輸入し、東京の民放のなかでは最も後進の「東京12チャンネル(現在のテレビ東京)」が放映を始めたのだ。解説・岡野俊一郎、アナウンス・金子勝彦のコンビで進められたこの番組は、驚くことに1988年まで20年間、1000回近く続けられ、日本のサッカーに多大な影響を与えた。
なかでも、1970年の秋以降に1年間にわたって放送された「1970年ワールドカップ」は、ワールドカップ中継が「カラー化」された最初の大会であると同時に圧倒的なテクニックで相手を圧倒して優勝を飾ったブラジルのプレーをフルに見せたことで、1980年代以降の日本サッカーの急速な技術的発展に大きく寄与した。






























