■日本はオランダの出方をみながら
確実に得たものと、失ったかもしれないものがある──それが、6月14日のオランダ戦だった。
日本は慎重にゲームに入った。オランダがボールを持つ局面では、3-4-2-1を5-4-1か5-3-2へ可変し、守備ブロックを形成した。相手のCBには、ほぼプレッシャーをかけない。アンカーのフレンキー・デ・ヨングにも、内側を締めることで縦方面のパスコースを遮断した。
その必然として、オランダはブロックの外側でボールを回すことになる。ただ、元代表CBのロナルド・クーマンが指揮するチームには、そこからでも局面を打開できるウイングがいる。背番号11のコーディ・ガクポだ。
リバプールに所属する左ウイングは、右ウイングバックの堂安律が管理した。
「僕が縦を切って、中へいけばタケ(久保建英)が見るというのは、チームとして練習してきた」
ゲームキャプテンを務めた堂安はこう語り、「タケと(前田)大然の頑張りがなければ、おそらくもっとやられている。僕のなかではあのふたりが影のMVP」と賛辞をおくった。シャドーのポジションで相手DFラインとデ・ヨングのビルドアップを管理したふたりの働きをたたえた。
0対0のまま推移した22分過ぎに、ハイドレーションブレイクに入った。この時点でのボール保持率は、日本が35パーセント、オランダが55パーセントだった(どちらのチームもコントロールできていない時間が10パーセント)。慎重な印象を与えた試合の入りについて、3バック中央を担ったDF谷口彰悟がこう話す。
「相手がどういうふうに出てくるかを見極めながら、という感じでした。あえて引いたわけではなく、見ながら、やりながら、このぐらいの高さで、このぐらいのブロックがいいのかなという感じで見つけていった」
オランダ相手に前半のうちに失点をしてしまい、同点に追いつこうとして2点目を失う──こうした展開は絶対に避けたい。リスク管理を徹底した前半の戦いぶりは、当然のものだったと言っていい。








