サッカーは無数のディテール(詳細)であふれている。サッカージャーナリスト大住良之による、重箱の隅をつつくような「超マニアックコラム」。今回は、ワールドカップの耳での楽しみ方について。
■W杯を彩る公式ソング
「音楽には、人によって許容量がある」
もうずいぶん前から、私はそう考えてきた。40代をすぎたころから、どうも新しい音楽が頭にも心にも入ってこないのである。その代わり、子どものころから20代のはじめにかけて親しんだ音楽は、なんど聞いてもうっとりしてしまうし、鼻歌で出てくるのは、そうした古い音楽ばかりなのである。
音楽は人に必要不可欠なものだが、自分が自分を楽しませたり慰めたりする必要なだけの音楽を収容してしまったら、それ以上はなかなか受け付けなくなるのではないか―。私は以前からそんなことを考えてきた。
ワールドカップを前に国際サッカー連盟(FIFA)の広報から盛んにメールが来る。その多くは新しいマーチャンダイジング(公式商品)の発売のお知らせなどだが、今回は「オフィシャルソング」についてのリリースも多い。「ワールドカップ26」には、いったいいくつの「公式ソング」があるのだろうか。
ただ、冒頭に書いたように、音楽の好き嫌いは完全に個人的なもので、若い世代は「いいね!」などと言ってダウンロードし、歩きながら聞いているのに違いない。今回の記事が「超個人的」なものであること、私だけの「感想」で、それを誰かに押しつけるものでないことを、最初にお断りしておく。


















