■勝敗を分けた「気候」の罠

 さて、その決勝戦の映像が紹介されるときには、必ず暑さについても言及されます。

「暑さの中の決勝戦」と。

 2026年大会も暑さとの戦いになる可能性があるので、1994年大会の暑さが強調されるのかもしれません。

 たしかに、決勝戦の映像を見ると“暑さ”が伝わってくるような気がします。

 なにしろ、試合開始は現地時間の12時35分。つまり、太陽はほぼ選手たちの真上にあって、強い日差しが頭上から照りつけていました。ヨーロッパの夜の時間にテレビ放映できるように、アメリカ西海岸での試合は真昼に設定されることが多いのです(今年のワールドカップも同様で、12時キックオフの試合がいくつもあります)。

 選手たちはカリフォルニアの熱い日差しに照らされ、観客席も直射日光を受けてギラギラと輝いて見えます。

 本当に、暑そうです。

 たしかに暑かった。それは、間違いではないのですが、しかし、現地にいた僕はまったく違う感覚でした。「思ったより過ごしやすいなぁ」と感じながら延長・PK戦を眺めていたのです。

PHOTO GALLERY ■【貴重画像】1994年ワールドカップ・アメリカ大会決勝戦のチケット
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