■W杯優勝への「第一歩」として

「互角の戦い」ということは、勝敗で言ったら50%-50%の戦いということだ。

 48か国が参加する大会では、ノックアウト・ラウンドに入ってから5試合を勝ち抜かないと優勝に手が届かない。

 日本代表の実力が本物だとして、どんな相手と対戦しても50%の確率で勝利することができると仮定したとしても、5試合を勝ち抜く確率を計算してみれば(0.5の5乗)わずか3.125%ということになる。ほぼゼロに近い数字だ(しかも、グループリーグ敗退の可能性だってゼロではない)。

 日本代表は目標として「優勝」を掲げているが、現実的にはかなり難しい。本当に優勝を狙うには、ほとんどの相手に対して勝利の確率が70%程度にならないといけない。0.7の5乗なら、5試合を勝ち抜ける確率は17%程度になる。

 今大会の優勝候補国であるフランスやスペイン、アルゼンチンなどはそれくらいの力を持っているだろう。

 日本代表が将来、本気で優勝候補となるためには、強豪国相手にも優位に戦えるようにならなければいけないのだ。

 2026年大会は、そのための第一歩としたい。

 つまり、グループリーグではこれまで積み上げてきた通りの戦いを繰り広げて、チュニジアやスウェーデンはもちろん、FIFAランキング1ケタ台のオランダを相手にも互角の戦いを繰り広げることができるかどうか……。

 結果はともかく、そうした「凡事徹底」をピッチ上で実現することができたとすれば、それ自身が「新しい景色」であるし、それはいつか目にするはずの「最高の景色」への第一歩と見なすことができる。ノックアウト・ラウンドで1つでも多く、強豪国相手に互角に渡り合う試合を見せてもらいたいものである。

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